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ミステリの祭典

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赤い蟷螂

作家 赤星香一郎
出版日2010年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 蟷螂の斧
(2014/07/29 15:27登録)
「虫とりのうた」(第41回メフィスト賞)でデビュー。その2作目でホラー系ミステリーです。50年前、10年前、そして現在の話。伝説と事件を絡めたもので、プロット的には面白いと思いました。しかし、完成度の点ではご都合主義的なところが散見されること、伏線があからさま過ぎることなど、物足りない面がありました。

No.1 7点 メルカトル
(2010/11/20 23:35登録)
「赤い蟷螂」を見た者には必ず災いが降り掛かる、というどこかで聞いたような話である。
前作同様、ホラーともミステリとも言えない、独特の作風で読ませる希少な作家の一人だといえる。
そのリーダビリティは非常に優れていて、かなり入り組んだ構成や人間関係を煩雑さを感じさせずに一気に読ませる手腕は認めざるを得ない。
中盤までの摩訶不思議な現象をどう収束させるか、その辺りがミステリ作家としての氏の腕の見せ所だが、見事に全ての謎を余すところなく解明して見せている。
ただし、肝心の「赤い蟷螂」の正体には拍子抜けの感は否めないし、それだけの理由で自殺までするか、という疑問は残る。
しかし、過去の呪いや怪奇現象などがふんだんに盛り込まれており、ホラーファン、ミステリファン、両読者を満足させるだけの面白さを十分備えているのは間違いない。

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