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ミステリの祭典

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蓬莱洞の研究
私立伝奇学園民俗学研究会

作家 田中啓文
出版日2002年10月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2013/09/22 23:06登録)
再読です。
私立田中喜八学園に入学した比夏留はどういうわけか、吹奏楽部に入部するはずが民俗学研究会に入会することになる。
そこには頼りになり、武芸の心得のあるらしき女部長の伊豆宮や、男なのに女として育てられたポニーテールのよく似合う犬飼、大銀杏を結ったデブの白壁がおり、彼らは洞窟に関するいくつかの冒険を経験していく、といった3つの中編からなる学園もの。
読んでいてとても楽しい気分になるので、個人的には好きな作風だが、ミステリとしてはあまり評価できない。
相変わらずのダジャレ連発や、脱力系のバカミス的トリックはいかにも作者らしいが、読者によっては怒りすら覚えるかもしれない。
真面目に読むと腹が立つので、肩の力を抜いて楽しむ姿勢が必要である。伝奇の部分も眉唾ものが多いような気も。
私は第二話が好きだが、これはミステリですらない、どちらかと言うとファンタジーっぽい世界だと思う。
いろいろ批判もあろうが、これはこれで結構楽しい作品ではないだろうか。

No.1 2点 江守森江
(2009/11/09 16:18登録)
学園物の伝奇ミステリーシリーズ。
図書館でついフラフラとシリーズ3作をまとめて借りてしまった。
ギャグな登場人物達と提示される謎は楽しく読める。
しかし、伝奇ミステリーと銘打って、緩い設定やルールに甘えた‘ある意味最低’な解決編はバカミスとしても評価できない。
この作者のミステリーは出来・不出来の落差が激しい。

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