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ミステリの祭典

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津和野殺人事件
浅見光彦

作家 内田康夫
出版日1984年10月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 蟷螂の斧
(2017/08/14 19:58登録)
友人との会話で私が「ミステリーを読んでいる」というと、「誰の本をよんでいるの?、西村京太郎?内田康夫?」との質問。友人はミステリーは特に読んでいないのですが、やはりTVドラマ(十津川警部、浅見光彦シリーズ)の影響で両氏の名前が出てきたようです。ということで、まだ一冊も読んでいなかった内田康夫氏の作品。旅情ミステリーと銘打っているとおり、その雰囲気は良いと思います。津和野の歴史や、キリシタン弾圧の背景が物語に結びつき、よく溶け合っていました。ミステリー的には、犯人に関するプロットが好みでなく、そこが残念な点でした。

No.2 6点
(2013/04/02 23:43登録)
2時間ドラマ定番の内田康夫ですが、読んだのは今回が初めてです。特に食わず嫌いというわけでもなかったのですが(テレビ・ドラマは食わず嫌いと言えるかも)、作品数が多くてどの作品から手をつけたらいいか迷っていたということもあります。
さて、そんなわけで他の作品を全く知らないのですが、本作は横溝正史をも思わせるような中国地方の旧家をめぐる事件です。トラベル・ミステリーという言葉もこの作家に対してはよく使われますが、タイトルどおり津和野を主要舞台としているとは言え、「旅」の印象はあまりありません。地方色豊かな作品という感じで、それだったら金田一耕助の岡山ものもそうでしょう。
そして犯人の意外性もまた、横溝正史の某有名作を連想させるところがあります。ただし本作では偶然が多用されていますが。最初の殺人の動機が、なかなかうまく決まっていると思います。

No.1 7点 ZAto
(2009/10/21 01:14登録)
母が遠い日に脳裏に焼き付けたという津和野の赤いトンネルの風景。
そこを発端に旅情ミステリーの幕が開くという展開はすごく映像的であり、内田康夫の真骨頂なのだという気がする。

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