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ミステリの祭典

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カウント・プラン

作家 黒川博行
出版日1996年11月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 6点 TON2
(2012/11/25 16:46登録)
文藝春秋
1996年の日本推理作家協会賞(短編部門)受賞作。
「カウントプラン」「黒い白髪」「オーバー・ザ・レインボウ」「うろこ落とし」「鑑」の5編。
どれも犯罪にからんだ地元警察署の刑事の視点で描かれています。しかし彼らはスーパーマンではなく、どこにでもいるような平凡な日常を送っている人間で、事件により日常とちょっと異なった性癖や感情を持った人間と接触するというのが通しのモチーフです。

No.2 6点
(2012/03/31 14:01登録)
ちょっと変わった性癖がテーマか?アブナイ主人公たちが登場します。
淡白そうにみえて一癖も二癖もある短編5編でした。

冒頭の男の描写、これはいったいなんだろうか、この先どうなるのかと思った表題作「カウント・プラン」。「黒い白髪」「オーバー・ザ・レインボー」「艦」も、かなり狂っているという印象。これら4作には、数え症、色彩狂、ゴミ漁りなど病的な性癖を持つ人たちが登場する。
「うろこ落とし」は、他がヘンなのばかりなせいか比較的普通のミステリーに見えてしまった。

個別にみると表題作が良かったかな。全体としては、奇妙な性癖の持ち主と、警察とを適度なバランスで書いてあるのがうまいと思った。この程度の短編でそんなふうに描けるのはなかなか難しいのでは。
ただ、とても興味深い作品集なんだけど、基本的にこのコンセプトにはあまりついていけそうになく、たてつづけに5編読むのはきつい。たまに1、2編読むぐらいがいいかな。
ミステリーならなんでも来いという人ならぜひ読んでほしい作品だが、変化球が苦手な人にはあまりお薦めできない。ちなみに東野圭吾は大絶賛していました。

No.1 7点 ZAto
(2009/10/17 13:10登録)
多分に登場人物たちが、記号化しがちな短編小説にあって、追う側と追われる側のそれぞれの人生さえも煤けて見せる表現力は、下手な長編一冊分以上のボリューム感があり、そこには『疫病神』の読後感と変らないカタルシスがあった。

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