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ミステリの祭典

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QED 〜ventus〜 鎌倉の闇
QEDシリーズ

作家 高田崇史
出版日2004年08月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 4点 nukkam
(2013/05/12 10:19登録)
(ネタバレなしです) 2004年発表の桑原崇シリーズ第8作の本格派推理小説です。現代の謎解きの方は一応不可能性の高い謎(変わった状況下の人間消失)が提示されているものの、ページ数が少ない扱いの上にあまりにも後先を考えていない動機(というか計画)と腰砕けの真相には愕然としました。ページの大半を鎌倉と鎌倉時代の謎解きに費やしているのは歴史の苦手な私が見ても正解だったと思います。もっともこれも謎が前もって与えられているわけではなく、世間で認知されている歴史の常識に対して別の解釈を披露しているプロットなので、読者は自分が謎解きに参加しているという感覚はあまり味わえないと思います。20を超す寺社紹介はなじめませんでしたが、時代の勝利者だったはずの源頼朝の(少なくとも私にとっては)意外な一面の説明はそれなりの面白さがありましたが。

No.1 4点 TON2
(2012/12/04 18:31登録)
講談社NOVELS
 鎌倉が舞台で、幕府を開いた頼朝、範頼、頼家、実朝、公暁ら源氏一族が、皆悲惨な最期をとげたのは、北条氏一族の傀儡だったからという証明を行います。
 鎌倉に関するタタルの話は、面白いですが、どこかの本の知識を詰め込んだだけという感じがして、自分の頭で考えているのかと疑問です。
 シリーズも8作目になり、初めのころのような新鮮さがなくなりました。申し訳程度についてくる殺人事件、誘拐事件は、鎌倉の闇の謎を際立たせるための道具なのでしょうが、あまりに陳腐です。

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