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ミステリの祭典

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石の微笑

作家 ルース・レンデル
出版日1998年09月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 HORNET
(2026/08/13 22:51登録)
 普通に過ごしているように見える人に内在する”狂気”をじっくりと描くレンデルらしいサスペンス。
 母親の恋愛、主人公フィリップ自身の恋愛、恋人となったゼンダの奇矯な言動、妹・チェリルの不審な行動。さまざまな要素を同時進行で描きながら、ゼンダの告白は本物なのか?虚言なのか?という中心的な謎に読者も翻弄され、そこにキーとなるアイテム「石の彫像・フローラ」が絶妙に機能する。
 ラストに、彫像・フローラを契機にストーリーが大きく動く畳みかけは見事。ゆっくり進む物語の中で、巧みに仕組まれていた作者の仕掛けに心地よく撃たれる。
 ―結局、そっちだったか!でも確かにそうでなければ…何の話だったんだ?ともなるしなぁ。
 本格ミステリのような、名探偵が真相を喝破する、というキレのいい結末ではないいかにもサスペンス。だが、長編ながら読んだ甲斐があると満足できる一作。

No.1 7点 Tetchy
(2009/09/02 20:42登録)
冒頭、登場人物表にも載っていない人物の失踪が案外しつこく語られていること自体に「?」マークが頭に浮かんでいたのだが、最終的にこれほど致命的に機能してくるとは。
久々に「あっ」となっちゃいました。
今回は珍しく男の狂気じゃなく、女の狂える愛。故にいつもなら狂気がしんしんと降り積もっていくのに、男が正気に戻りかけた途端、突然の大破局が訪れた。
そう、フローラよ、貴女は結局、幸運の女神だったのか?

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