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ミステリの祭典

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ナツメグの味

作家 ジョン・コリア
出版日2007年11月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 蟷螂の斧
(2021/07/11 09:08登録)
①ナツメグの味 8点 殺人容疑で逮捕されたが動機がなく釈放された男。その男は部屋に同僚を招きカクテルを出す・・・不気味
②特別配達 4点 マネキンを愛してしまった男の行く末
③異説アメリカの悲劇 8点 全部の歯を抜いてくれという男の目的は?・・・ブラック
④魔女の金 5点 小切手にまつわるドタバタ劇
⑤猛禽 7点 鸚鵡の雛が孵る。その真似言葉から悲劇が・・・二段落ち
⑥だから、ビールジーなんていないんだ 5点 息子はビールジーと遊んだと言い、父親はそんな人物はいないと・・・ゴシックホーラー
⑦宵待草 5点 夜の百貨店。夜警以外に誰かいる?ゴーストストーリー
⑧夜だ!青春だ! パリだ! 見ろ、月も出てる! 7点 アトリエを又貸しすると借主は絶世の美人・・・調子のよい恋物語
⑨遅すぎた来訪 7点 部屋に姿は見えぬが女性の足跡が・・・そして声も・・・逆転の発想がいいホラー
⑩葦毛の馬の美女 6点 美女に城に招き入れられ・・・ユーモア系ゴシック
⑪瓶の中のパーティ 7点 アラジンと魔法のランプ?瓶の中から絶世の美女を出すが、元瓶の持ち主のお手付きばかり。生娘が出てきたが・・・ユーモア系
⑫頼みの綱 5点 インド魔術のロープ登りを伝授されるが・・・こちらも美女が登場 ブラックユーモア
⑬悪魔に憑かれたアンジェラ 5点 悪魔の正体は?・・・
⑭地獄行き途中下車 5点 男は自殺後悪魔に出会う。しかし地獄にはいきたくない・・・
⑮魔王とジョージとロージー 4点 地獄でめぐりあった二人のメルヘン
⑯ひめやかに甲虫は歩む 5点 老人は自分の宝石指輪と若者が持っている映画脚本を交換するが・・・
⑰船から落ちた男 4点 老船夫は巨大海棲龍を追い求めたが・・・

No.1 7点
(2021/01/14 22:58登録)
初期から後期まで、まんべんなく17編を集めた短編集で、異色短編作家といってもかなり様々な面を見せてくれる1冊になっています。
最初に収められた表題作は、間違いなくミステリに分類される作品で、偏執狂的で怖いオチになっています。原題は作中に出てくる「ナツメグを一つまみ入れないと完成しない」というセリフ。他にミステリと言えそうなのは、どれも前半に入っている『特別配達』『異説アメリカの悲劇』『魔女の金』『宵待草』『夜だ! 青春だ! パリだ! 見ろ、月も出てる!』ぐらいのものでしょうか。どれもおもしろいのですが、異色といっても能天気にすっとぼけた『夜だ!~』が意外に気に入りました。
後はだいたいファンタジー要素の強いもので、変てこなユーモア作もあれば、ラストで微笑させてくれる冒険小説もありますし、ストレートなホラーも2編。全作中『頼みの綱』だけは以前に読んだことがありました。

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