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ミステリの祭典

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眼球蒐集家

作家 船越百恵
出版日2004年06月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2013/12/18 22:34登録)
再読です。
警視庁捜査一課の新米女刑事、七海は初めての現場検証でとんだ失策をしでかして、猟奇事件特別研究室に左遷される。その警視庁の外郭組織はひっそりと人目を憚るように存在していたが、なぜか超一流のプロファイラー、美咲嶺がいた。
二人の通称マル奇捜査官は現在捜査一課が追っている、眼球をくり抜かれた首つり死体の謎に迫り、力を合わせてその犯人像に迫ろうとするが・・・といった感じのストーリーで、残酷描写は多少あるものの、軽妙な文章がそれを相殺している。ユーモアも程々に、実に心地よくページを捲らせてくれるのは、デビュー作にしては上出来であろう。
また七海と美咲の人物像を浮かび上がらせるのに見事に成功しており、どちらにも感情移入できるよう巧みに心理描写もなされている。
事件は連続して起こり、三人の被害者がそれぞれ生きたまま、眼球をくり抜かれるという猟奇事件に発展するが、描き方のせいか、どこか薄味な印象はぬぐえない。サイコサスペンスなのに、この軽さがどことなくミスマッチにも思えるが、それが逆に暗くなり過ぎず、楽しく読める結果に繋がっているのかもしれない。
このコンビは凄く魅力的なのでシリーズ化も十分考えられたが、筆者は残念ながら筆を折ってしまったようだ。

No.1 4点 江守森江
(2009/05/31 16:42登録)
プロファイリングを題材にしたコミカルサスペンス。
シリーズ化すれば二時間ドラマにして貰えそうな感じの作品だが・・・
シリーズ化せずに作者が消えて行った感じ。

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