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ミステリの祭典

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仮面法廷

作家 和久峻三
出版日1972年01月
平均点6.67点
書評数3人

No.3 7点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2023/12/22 13:10登録)
民事事件を扱った異色の法廷ミステリ。
設立後間もない不動産会社で、琵琶湖を見下ろす時価数億円の土地の売買契約が成立した。しかし、売り主の権利証、印鑑証明などはすべて偽造されたものと判明する。数日後、売り主を自称していた美貌の女性によって、買い主が振り出した多額の小切手が引き出されていた。事件はやがて殺人事件へと発展していく。
コンゲームミステリと本格物を組み合わせた構成の面白さもさることながら、民事事件を初めて法廷物に取り入れた作品として忘れがたい。

No.2 6点 mic
(2012/10/06 07:46登録)
読了してこの題名に隠された意味に大いに唸った。全くうまい題名を考えたものだ。あと、読む前はガチガチの法廷物だと思ってなかなか食指が動かなかったが、そうでもなく、楽しめた。

No.1 7点
(2012/10/05 19:41登録)
土地売買をめぐる詐欺から殺人事件へと、事件は進展していきます。この最初の殺人事件の被害者が誰かという点もかなり意外ですし、刑事事件だけでなく民事訴訟もからめたところが、いかにも弁護士作家らしい発想です。当然殺人事件の裁判も読みどころの一つではありますが、むしろ民事訴訟の行方の方がおもしろいくらい。まあこれは、ミステリに何を求めるかによって評価がわかれるかもしれません。
密室殺人については合鍵の有無に関する議論が不足しているため、不可能性が明確でないのが少々不満ではあります。また針金のこういう使い方はあまり好きではないのですが、考えてみれば密室にした理由がそれでうまく説明できる点は、高く評価できます。
弁護士作家ならではの逆転の発想の意外性には、全く別の観点から犯人を特定できた後だったにもかかわらず、なるほどと感心させられました。

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