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ミステリの祭典

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橋本五郎探偵小説選Ⅰ
論創ミステリ叢書

作家 橋本五郎
出版日2005年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 ボナンザ
(2019/07/10 22:44登録)
トリック系ではなくストーリーとして読ませるタイプ。当時の男女関係をうまく盛り込んでいる。

No.1 6点
(2014/05/10 11:20登録)
1926年のデビュー2作『レテーロ・エン・ラ・カーヴォ』(英訳すればLetters in the Cave)・『赤鱏のはらわた』からは、アイディア、ブロットよりも語り口で読ませる作家かなという印象だったのですが、その後は様々なタイプの作品が並んでいて、全16編、楽しませてくれました。
『青い手提袋』が構成的には最も正統的な謎解き系ですが、論理的不備が多いのが気になりました。トリック小説としてなら『疑問の叫び』、『撞球室の七人』がまとまっていますが、この2作も全体的構成は古典的作法から逸脱したところがあります。
奇妙な味系『地図にない街』、心理サスペンス『眼』等も悪くありませんが、『探偵開業』、『ペリカン後日譚』の2編のとぼけたユーモアがこの作者の持ち味を最も発揮できていると思えました。歴史もの『美談の詭計』の皮肉な結末も印象に残ります。
巻末の解題にも書かれていますが、大下宇陀児と多少の共通点も感じさせます。

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