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ミステリの祭典

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博士邸の怪事件
藤枝真太郎

作家 浜尾四郎
出版日1957年01月
平均点3.50点
書評数2人

No.2 5点 測量ボ-イ
(2009/12/31 19:38登録)
犯人探し+アリバイ崩しが楽しめる作品ですが、解決は正直
残念作で、「殺人鬼」より出来は数段劣ります。
でも、全体の雰囲気は良い作品ですね。

氏の長編はこの作品の他に前述の「殺人鬼」と「鉄鎖殺人事
件」があるだけです。早世していなければもっと名作を産み
出せていたのではないかと惜しまれます。

No.1 2点 nukkam
(2009/03/18 14:00登録)
(ネタバレなしです) 浜尾四郎(1896-1935)は法曹界出身で作家としての活躍時期が非常に短くてわずか3つの長編と20に満たない短編を残したのみです。しかしスリラー小説全盛の戦前の国内ミステリー作家の中でもっとも本格派推理小説にこだわった1人と評価されています(但し短編作品は犯罪小説系のようです)。本書は1931年発表の第一長編で、大げさな表現も少なく回り道もほとんどせずに謎解きに集中したプロットは戦前のミステリーとしては非常に洗練されていて読みやすいです。残念なことにトリックがあまりにもひどくて結末で脱力感を覚えるでしょう。戦前の国内ミステリーの数少ない長編本格派推理小説だったという希少性以外には価値を認めにくい作品です。

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