キラー・イン・ザ・レイン 早川版チャンドラー短編全集1 |
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作家 | レイモンド・チャンドラー |
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出版日 | 2007年09月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 5点 | あびびび | |
(2010/05/11 19:20登録) チャンドラー初期の短編集。「長いお別れ」や「大いなる眠り」の伏線というべき、絵コンテ的な作品が並ぶ。 しかし、探偵小説ばかり続くというのは案外しんどい気もした。頑固で、裏切りがあり、粘り強い調査の末の結末。どの作品も流れが同じということを考えれば長編の方が読みやすい。 |
No.1 | 7点 | Tetchy | |
(2009/03/09 22:51登録) チャンドラーの短編集は創元推理文庫から出ている物と早川書房から出ている物。また単発では集英社から出ている物。更に早川書房ではHM文庫とポケミスから出ている物と2種類あるが、全ての短編その他を網羅したHM文庫版を登録する事にした。 創元推理文庫版に収録されていないのは「スマートアレック・キル」と「スペインの血」だ。 特に後者は主人公のスペイン人デラグエラの造形がいい。チャンドラーがもし警察物を続けて書いたとしたら、このデラグエラを主人公に添えただろう。それもまた読んでみたかった。叶わぬことではあるが。 長くなるので全ての短編についての詳細は避けるが、再読してなお面白かったのは表題作、「フィンガーマン」、「ネヴァダ・ガス」だ。 それぞれ長編の原形と思しき導入部やキャラクターが出て、懐かしい思いがした。 ただやっぱりこのカタカナの題名はいただけない。なにしろ叙情がなさ過ぎる。 |