home

ミステリの祭典

login
暑いクリスマス
クレイマー警部補&ゾンディ刑事

作家 ジェイムズ・マクルーア
出版日1984年07月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 蟷螂の斧
(2015/02/28 14:51登録)
「夜の熱気の中で」(映画では「夜の大捜査線」~白人と黒人の対立)を彷彿させますね。本作の方が断然本格風ですが・・・。警部補は殺人事件を外されるのですが、それが皮肉な結果に結びついていきます。南アの気怠さ・雰囲気は感じますが、もう少し緊迫感があればと思いました。

No.1 7点 kanamori
(2010/12/23 10:46登録)
今年一番の猛暑を記録したクリスマス直前の夜、役所勤務の青年殺害事件の捜査に取り掛かったクレイマー警部補は、上からの命令で突如交通事故担当に回される、というのがあらすじです。
警察小説というと、謎解き要素が物足りないものが多いように思いますが、本書は、70年代のこの国の”警察国家体制”をミスディレクションにしたようなフー&ホワイダニットものの本格ミステリの傑作でもあります。意外性と皮肉に満ちた結末が光っています。

クレイマーの部下で地元部族出身のゾンディ刑事が、容疑者を追う途上で“強制移住”の場面に遭遇するなど、この国の社会情勢が過不足なく描かれていますが、タイトルのクリスマスの描写はほとんどありません。真夏の南アフリカ共和国でも、サンタはあの服装なんだろうか。

2レコード表示中です 書評