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ミステリの祭典

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鏡姉妹の飛ぶ教室
鏡家サーガ

作家 佐藤友哉
出版日2005年02月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 メルカトル
(2019/08/17 22:33登録)
誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。液状化した大地に呑み込まれていく校舎を彩る闇の色は、生き残った生徒たちの心を狂気一色に染め上げてゆく―。衝撃の問題作、『クリスマス・テロル』から三年の沈黙を破り、佐藤友哉が満を持して放つ戦慄の「鏡家サーガ」例外編。あの九〇年代以降の「失われた」青春のすべてがここにある。
『BOOK』データベースより。

始めにキャラありきで、それをベースにストーリーや構成に嵌めこんでいった感じの小説。ですので、各キャラは十分立っていますが、例外編と云うだけあってサーガでもなく単なる番外編ですね。
復活した佐藤友哉はもうミステリを書く事を放棄してしまったのでしょうか。その後の執筆活動を鑑みると、やはりその感は否めないと思いますね。純文学の世界へと飛び立ったと言っても良いでしょう。これまでもミステリ作家としてデビューしながら、段階的にファンタジー、ホラー、純文学などのエンタメに移行していった作家は幾人も見てきましたが、彼もその一人なのです。

作品としてはパニック小説に近い、青春小説の群像劇ですかね。取り敢えず地震で地盤沈下した教室で生き残った鏡姉妹を含む生徒たちの、生死を賭けた戦い模様をそれぞれの立場から描いており、泥臭い男女の駆け引きや心理描写が読みどころでしょう。しかし、どの辺りで盛り上がったら良いのかイマイチ分からない、掴みどころのない作品でした。もう少し何とかならならなかったものかと私なんかは思ってしまいますが、いずれにせよ中途半端でキレのない印象を受けました。

No.2 3点 新世紀ミステリー
(2019/07/01 20:54登録)
2005年発表。もうこれ以上ミステリーとして評価するのは無理かもしれませんね。面白くないことはないんですが、やっぱりマンガで描いた方がよいのでは。

No.1 10点 ぐぅ
(2005/08/28 15:41登録)
最新作!『鏡姉妹の飛ぶ教室』は佐藤友哉作品最高傑作だと思います☆
小ネタにますます磨きがかかってます。

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