home

ミステリの祭典

login
七つの仮面
金田一耕助シリーズ

作家 横溝正史
出版日1979年08月
平均点3.67点
書評数3人

No.3 4点 ボナンザ
(2015/11/21 09:44登録)
どの作品も魅力的な導入から明らかに放り投げたかのような結末になってしまうのが残念。

No.2 4点 大泉耕作
(2011/12/19 17:56登録)
金田一入門の際に本書にぶち当たらないこと。
奇想天外な冒頭から始まっていい加減な解決で閉じた短編を詰め合わせたような作品群です。
「七つの仮面」このトリックは『迷路荘の惨劇』にも使われたような・・・。
「猫館」この着眼は『この子の七つのお祝いに』に通じるものがある。
「雌蛭」大胆なトリックを仕掛けておきながら、小品な感じが抜けない・・・。
「日時計の中の女」 水準のミステリです。
「猟奇の始末書」 「日時計の~」よりかはずっといい作品ですが、解決編が強引です。
「蝙蝠男」シリーズ最後の短編。犯人が犯人である理由を放り出して無理やり解決させた事件。ミステリ的には駄作もいいところ。
「薔薇の別荘」 短編集のなかでは最も出来が良い。トリックがよく練られていました。金田一が屋敷へ招待された理由も、やっぱり保証人として呼ばれたのではないかと・・・。

あんまり感心できない作品だらけでした。「蝙蝠男」の最後の一行だけは、金田一さんの優しさと格好良さがあって、評価一点の救いになっています。

No.1 3点 マニア
(2008/11/30 18:15登録)
小粒な作品が多い。横溝氏の没作品集のような印象を受けた。横溝作品に特有なおどろおどろしい雰囲気は影を潜め、ロジカルな作品が多いが、真相解明が結構いいかげんで・・・。

しかし、「雌蛭」は横溝氏得意の人物入れ替わりトリックが効果的に使われていて面白い。
また、「薔薇の別荘」の真相は、密室トリックに関してはあまり評価の高くない著者の作だが、推理する側の盲点を突いていて非常に出来の良いものだと思う。この作品だけなら「8点」の高得点かな!でも、金田一がパーティに招かれた理由は??

3レコード表示中です 書評