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ミステリの祭典

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リミット

作家 野沢尚
出版日1998年06月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 パメル
(2023/10/14 19:14登録)
幼児誘拐事件を担当することになった警視庁捜査一課・特殊捜査係の有働公子。だが、この事件はただの誘拐事件で終わることはなかった。公子の息子・貴之までも誘拐され、身代金の運搬に公子が指名される。息子の誘拐は、周りの捜査員に言うことが出来ない。なぜならば、犯人側の人間が捜査陣の側にいると思われるからだ。一人の女刑事が、果たして犯人グループを摘発し、息子を助け出すことは出来るのか。
捜査陣の中に犯人グループの共犯がいる故に周りに助けを求めることが出来ないという、警視庁VS一介の女刑事という構図を成立するための設定は巧い。誘拐犯グループを追いかける追跡者であり、身内である警察から追われる逃亡者でもあるこの物語は、前半から中盤は誘拐ものの警察小説のような状況から、やがて公子の裏切りに端を発する逃亡サスペンス、警察における組織の縄張り争い、後半に入ると一気呵成に行われる解決。逃亡もののタイムリミットサスペンスとして読ませるが、個人的には最初の1/3の誘拐もの警察小説の部分を突き詰めて欲しかった。
意外な黒幕は、ミスディレクションが効いていて、ギリギリまで分からない。だが、黒幕を暴くところは少々おざなりで残念である。黒幕と公子の対決は、もう少し書き込んで欲しかった。

No.2 6点 yoneppi
(2013/06/21 23:34登録)
テーマは重いが楽しめる娯楽小説って感じ。スピード感もあり一気に読めるが、もう少し短くてもいいかも。

No.1 7点 りんちゃみ先輩
(2008/11/29 08:47登録)
女性版「ダイハード3」のような物語。映像化されているかどうかは不明ですが、映像向きのストーリーに感じました。だから本を読んでいても、まるで映画鑑賞しているようです。それにしても婦人警官強すぎ!

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