バースデイ・ブルー ヴィク |
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作家 | サラ・パレツキー |
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出版日 | 1994年10月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | 空 | |
(2016/02/12 22:30登録) ヴィク・シリーズの長編第8作は、それまでの最長だった前作『ガーディアン・エンジェル』からさらに15%近くも長くなって、約660ページ、それも最近の活字が大きくなった文庫ではなく、1ページ19行の版でという長大さです。しかし、前作が長さに見合うだけの内容が感じられなかったのに対して、今回はなかなか充実した事件内容になっていて、社会福祉的な主題も読みごたえがあります。ただ、凶器が発見された時点で、それを殺人現場まで持ち運ぶことを考えると、ほとんど当然容疑対象から外されるだろうと思われる2人に、ヴィクも警察もこだわり続けているのだけは、ちょっと間抜けに思えますが。 例によっての巻頭謝辞の中であえて設定を1992年にしたことが述べられていて、その理由は何なのだろうと思っていたのですが、現実に起こった(読後にWEBで確認)大変な出来事をうまく取り入れて見せ場にしていました。 |