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ミステリの祭典

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バーニング・シーズン
ヴィク

作家 サラ・パレツキー
出版日1991年04月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 レッドキング
(2024/10/28 04:51登録)
アル中の叔母とのゴタゴタが、地域の政治・経済勢力との土地売買巨悪に絡み、知人警官達との暗闘に巻き込まれ、孤軍奮闘する一匹狼(+雌犬と隣人老人)の女探偵。今回の悪役背景にあるのは、保守=共和党ではなく、リベラル=民主党・・中には民主党シンパ時代のドナルド・トランプがモデルとしか思えないキャラ*も・・。分かり安い悪役の「保守白人男性」のみならず、「リベラル有色人種女性」の偽善も見逃さない、アグレッシブでヒロイック・・言い換えれば、短気・浅慮・猪突猛進・・なヒロイン、懲りずに凄い。今回も点数オマケ。
*まんま、「ドナルド・トランプにはなれなかったよ」って1章がある )^o^( 。

No.1 7点
(2014/09/30 23:07登録)
毎回、身近な人が事件に巻き込まれる話が続くV・I・ウォーショースキー・シリーズですが、今回は一族の中でも厄介者の叔母エレナが、それこそ厄介事を持ち込んでくることになります。原題は “Burn Marks” で、邦題の「シーズン」は意味不明ですが、いずれにしても、最初の事件は叔母が住んでいたぼろホテルの放火。そこからさらに、どうも殺人らしい事件に発展していき、ヴィクも殺されそうになります。ただし、本作で死ぬ人間は結局、工事中の建物でのクライマックスを含め、2人だけ。
レギュラー・メンバーの中では、今回はボビー・マロリー警部補がかなり重要な役割を担っています。理由は詳しくは延べられませんが、最後の「誰だってへまはするが、それをくよくよ嘆くのはバカものだけだ」という台詞(これも誰の言葉かは伏せておきます)で、ヴィクとの口げんかにもとりあえず終止符を打ち、穏やかですっきりした幕切れとなります。

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