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ミステリの祭典

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センチメンタル・シカゴ
ヴィク

作家 サラ・パレツキー
出版日1986年09月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 レッドキング
(2024/04/08 07:07登録)
サラ・パレツキー第三作。カトリック大司教の不正資産マネーロンダリング目的の会社乗取り陰謀を巡る、教団秘密勢力 vs 一匹狼ハードボイルド女探偵の・・虚々実々駆け引きでなく・・超パワー肉弾バトル。カトリック vs 民主党王道(今で言う「リベラル穏健派」ね)価値観対立を背景に、愚直に明確に「リベラルかつフェミニズム(たーだ経済的エリート)」側へ肩入れしたバトル。面白い!断然点数オマケ。

※わが日本では、カトリックのみならず耶蘇教全般(及び某左翼政党)は、マイナーであることで、「腐敗」から免れていて幸運だったね・・メジャーになれば、それまでだけどね。

※ある種の女流作家に点数オマケし過ぎのMy傾向を、フカク反省<(_ _)> し、点数調整。

No.1 6点
(2011/09/11 12:47登録)
パレツキーを読むのは初めてですが、それでも今まで知らなかったことに驚いたのが、タイトルです。全作カタカナの邦題はほとんどが原題の意味とは全然違っていたんですね。よく引き合いに出されるグラフトン作品が原題直訳であるのと対照的です。
内容的には、言い回しや会話の口調からして、グラフトンよりハードボイルドらしい感じを出しています。ヴィク自身何度も危険な目にあい、疲れきったとか震えが止まらなかったとかこぼしながらも、捜査を続行していくところも、精神的にタフでなければやっていけないなあと思えます。一方の優しさについては本作ではちょっと置いといて…ヴィクは特に前半、腹を立ててばかりいます。大嫌いな伯母からの依頼でいやいや株券偽造事件を引き受けて捜査を始めたものの、2日後には依頼を取り消すと言われるという、不愉快な事情ももちろんあるのですが、それ以外のところでも、かなりキレまくってます。
マフィアのドンも登場したり、派手な展開はかなり楽しめましたが、被害者に関して根本のところにある偶然がちょっと大きすぎるのは気になりました。登場人物の中では、元偽札作りのおじいさんが特にいい味を出しています。

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