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ミステリの祭典

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四人の申し分なき重罪人

作家 G・K・チェスタトン
出版日2001年08月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 ボナンザ
(2019/09/01 21:03登録)
チェスタトンのノンシリーズものでは読みやすい部類か。どの作品も逆説をうまく使っているが、そこまでぶっ飛びすぎていないのが好印象。

No.1 7点 Tetchy
(2010/12/16 21:42登録)
本書をミステリとして捉えるか、寓話の形を借りた啓蒙書として捉えるか、ひとそれぞれ抱き方は違うだろう。私はそのどちらでもなく、その両方をミックスした書物、即ちミステリの手法で描いた啓蒙書として捉えた。
しかし約80ページ前後で語られる各編の内容はなかなか要旨を理解しがたい構成を取っている。舞台設定の説明はあるが、事件、というか出来事は筍式にポツポツと語られ、それが物語の総体をなす。つまり探偵役、犯人役が不在のため、物事を思うがまま、起こるがままに筆を走らせているように取れた。しかし最後にチェスタトン特有の皮肉と警告がきちんと挟まれているのはさすが。

個人的ベストは「不注意な泥棒」。これは話の出来云々というよりも自身の経験に同様なことがあったことで非常に共感できた部分があったからだ。

しかし知の巨人チェスタトンよ、もう少しすっきりとした文体で書けなかったものだろうか?

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