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ミステリの祭典

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ウルフ連続殺人
ニッコロウ・ベイネデイッティ教授

作家 ウィリアム・L・デアンドリア
出版日1994年06月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2014/02/16 10:55登録)
(ネタバレなしです) 「ホッグ連続殺人事件」(1979年)から久しぶりの1992年に発表されたニッコロウ・ベイネディッティ教授シリーズ第2作となる本格派推理小説です。アルプスという舞台、世界中から集まった優秀な頭脳、狼男を連想させるような奇怪な事件といった面白そうな題材が十全に活かされていないように思いました。しかしそれでも技巧に走り過ぎてぎこちなさを感じさせる「ホッグ連続殺人事件」よりもすっきり読めました。ベネディッティ教授のエキセントリックぶりが控え目になったのも個人的には好ましいです。この作者は「普通の」謎解きを書いている方がしっくり来ていると思います。

No.1 5点 kanamori
(2010/09/17 18:58登録)
「ホッグ連続殺人」に続く素人探偵ベイネデイッティ教授シリーズの第2作。
アルプス山中で開かれた国際的科学者集会を舞台にした連続殺人を描いていて、前作とは一転、非常にオーソドックスな本格ミステリになっています。
「ホッグ」のアイデアがあまりにもユニークだったため、本書は凡庸に感じてしまいますが、ていねいに伏線が張られていて、巷で言われるほど酷い出来とは思いません。まあ、現代のパズラーで狼男をネタに使うというのはどうかと思いますが。
少なくとも、残る未訳のシリーズ第3作を読んでみたい気にはなりました。

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