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ミステリの祭典

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バビロン空中庭園の殺人
探偵星野君江シリーズ

作家 小森健太朗
出版日1997年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2014/02/17 22:28登録)
再読です。
内容は完全に忘れていて、全然期待していなかったのだが、想像以上に楽しめた。
古代バビロニアの空中庭園で起こった(実際の事件ではなく作者の創作)、セミラミス王女の消失の謎と、それを研究し論文として発表しようとしていた矢先に墜落死した大学教授の事件を追う、女探偵星野君江の活躍を描いた佳作。
主人公は私こと小森(高沢のり子)で、新連載で取り扱う上記の王女消失事件を巡って、四苦八苦する姿をいかにも作家らしい視点から描写しており、好感の持てるなかなかの作品に仕上がっていると思う。
大学内で起こったのは、屋上からの墜落死だが、いるはずの犯人の姿が消えてしまう、こちらもある種の人間消失トリックを扱っている。このトリックが結構秀逸で、読者の盲点を突く、あっと驚くものとなっている。
一方、王女の空中庭園からの消失は、オマケ程度で、はっきり言って子供だましのようなものである。これがもう少し納得できるトリックであればもっと高得点だったのだが、その点だけは残念だった。

No.1 4点 Tetchy
(2008/11/17 22:47登録)
本作では古代バビロニアの空中庭園で起きた王女の消失事件と、現代の大学の<空中庭園>と呼ばれる学舎の屋上で起きた教授の墜落事件を扱っている。
現代の事件は、オーソドックスなトリック物。
しかし古代の消失事件の真相はなんとも歯切れが悪い。作者が自分で設定していて、途中でうっちゃってしまった感じだ(途中の記述に矛盾があるし)。

自分の身の回りのことと興味ある学識で一本仕上げましたといった感じのミステリ。

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