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ミステリの祭典

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にぎやかな眠り
シャンディ教授

作家 シャーロット・マクラウド
出版日1987年12月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 5点
(2022/06/20 23:06登録)
マクラウドは本作以前にも、1964年以来7冊は小説を発表しているようですが、それらもミステリなのかどうかは、はっきりしません。しかしやはり、この人がブレイクしたのは、本作に始まるシャンディ教授と、翌年開始のセーラ・ケリングの両シリーズいうことになるでしょう。
原題 “Rest You Merry” は、巻末解説でクリスマス・ソングの出だし部分で「心楽しく眠りにつけよ」というほどの意味だと説明しています。実際、第1章のシャンディ教授のいたずらからして、クリスマスならではのものです。早々に起こる殺人事件を、事故として済ませようとする連中もいる中、シャンディ教授は豪放なスヴェンソン学長の許可を得て、独自捜査を始めます。
最初の殺人である行為をした人物の特定理由が明確でないのと、殺人動機の大元になったある人物の安直さに不快感を覚えたせいで、ちょっともやもや感が残りました。

No.2 6点 nukkam
(2016/08/25 10:22登録)
(ネタバレなしです) カナダ出身で米国に帰化した女性作家シャーロット・マクラウド(1922-2005)はコージー派を代表する人気作家で、本書は1978年に発表したピーター・シャンディ教授シリーズの第1作です。もともとは非ミステリーの短編小説だったものを長編ミステリー化しています(原型短編は短編集「お楽しみが一杯!」(1987年)で読めます)。若い人よりも中高年の登場人物がやたら元気に活躍しているのがこのシリーズの特徴で、ユーモアも豊富です。初期作品のためか本格派推理小説としての謎解き部分にも結構力を入れており、この作者にしてはトリッキーな作品です。

No.1 5点 mini
(2015/10/29 09:58登録)
明日30日に創元文庫からコージー派の元祖シャーロット・マクラウドのシャンディ教授シリーズ第1作「にぎやかな眠り」新版が刊行される
年末あたりにはシリーズ第2作「蹄鉄ころんだ」がこれも新版で刊行予定らしい
コージー派作品は中古市場でも格安なものが多く、レア感は全く無い
しかし新刊で絶版なものは一応改版を出す事に意義が無いわけではないので、まぁこれも必然なのでしょう、シリーズ第1作だしね
これは既に書評済だが一旦削除して再登録

今回の新版は他の作家・作品と共に復刊フェアの一環なのだろうが、某超有名掲示版では他の今年の復刊フェア作品は全部持っているがこれだけ持ってないみたいな投稿が有って笑ってしまった
やはりな、コージー派だけは興味無いってか、復刊フェアとかチェックする奴等ってこのような読者ばかりなんだろうな、1冊位試しにコージー派作品読んでみろよ、ジャンル的に偏見を持ち端から毛嫌いするってのは一番良くない読み方だぞ
本格しか読まない人でもコージー派だけは馬鹿にして読まず嫌いだったり、ハードボイルドなど他の分野にも多少は手を出す人でもコージー派だけは手を出さずな風潮もあるけれど、コージー派はどう見ても本格の範疇であって他のどの分野にも属しようがない
作家にもよるが単に謎解き面がやや薄味というだけなのであって、物語進行も謎に対する興味で引っ張っているし、そんなに無駄なシーンで水増ししてるわけじゃない
マクラウドなどは特にそうで、コージー派に偏見を持つ人が読んでもそれほど違和感は無いだろう
「にぎやかな眠り」はシャンディ教授シリーズの1作目で、クリスマスらしいトリックが使われている
残念ながら私はあれが登場した時点で、これ絶対伏線だろ!って感じで見破っちゃったけどね

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