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ミステリの祭典

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倍額保険
バーサ・クール&ドナルド・ラム

作家 A・A・フェア
出版日1960年12月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2020/08/20 20:01登録)
(ネタバレなしです) 1941年発表のバーサ・クール&ドナルド・ラムシリーズ第5作の本格派推理小説で、ドナルドが(いつから狙っていたのか)バーサの探偵事務所の共同経営者の座に就くことになります。もっとも秘書のエルシーの昇給以外には経営者らしいことはせず、捜査に駆けずり回るスタンスは変わりません。そのエルシーの私生活が少し明かされますが、秘書としては優秀でも家事についてはそれほど優秀でなかったようですね(笑)。起伏あるストーリー展開という点ではシリーズ屈指の出来栄えで、序盤は推理が冴えていたドナルドが関係者を集めての実験シーン(図解が欲しかった)あたりからどんどん窮地に陥ります。謎も魅力的で、故人からの借金を返したいという奇特な登場人物のアイデアというか企みにはびっくり、よくまあ考えついたものです。決着のつけ方も予想外で、ドナルドが警察に馬鹿にされるというのも珍しい。でもバーサは大満足のようですね。

No.1 5点 弾十六
(2018/11/03 03:43登録)
クール&ラム第5話 1941年12月出版
魚釣りに興じるバーサ。エルシーは昇給し日常生活を披露、エルシーファン必見。今まで必ずかわいこチャンに惚れられるラム君でしたが、今回はちょっと違います。田中コミさんの翻訳はこのシリーズの雰囲気にぴったり、一人称は「おれ」です。(訳者あとがきも小実昌さんらしい文章です) ストーリーは見事な構成ですが登場人物が弱い。

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