home

ミステリの祭典

login
緋友禅
旗師・冬狐堂3

作家 北森鴻
出版日2003年01月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 makomako
(2010/02/27 22:18登録)
北森鴻の小説は主人公の魅力が大きな要素となっているように思える。冬狐堂こと宇佐見陶子はそのなかでも好きなキャラクター。深い情ときつい仕打ちが交差するところはなんともいえません。この連作はミステリーとしてはまずますていどだが、雰囲気と薀蓄を楽しむならとてもすばらしい。先日作者が若くしてなくなったことが惜しまれます。

No.1 7点 しゃんてん
(2003/07/12 17:01登録)
 台詞にわざとかぎカッコを使っていない部分が多かったが、それが独特の味を出しているように思う。また、描写も上手く感じられ、骨董や芸術の世界に生きる面々の、どこか化け物じみた表情が思い浮かんでくるような気さえした。職人が創作への意志、そういったものが、門外漢の私にも伝わってくるような気がする。
 物語としても非常に面白い。『奇縁円空』のラストの一言が私は好き。ぞくりとさせられた。

2レコード表示中です 書評