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ミステリの祭典

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編集長連続殺人
氷室想介シリーズ

作家 吉村達也
出版日1990年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 メルカトル
(2014/04/26 23:29登録)
再読です。
雑誌『週刊A』の編集長が、就任13日目に事故死するという事件が立て続けに起こる。当然次の編集長は気が気ではない。そこで彼はサイコ・セラピストの氷室想介に助けを求め、一方、動き出した警視庁も氷室と共に捜査に乗り出すのだが・・・というストーリー。
比較的登場人物が多く、やや複雑になりそうな人間関係を上手く整理し、プロットの妙でスッキリとした流れを作り出しているのは相変わらずの手練ぶりである。それに対してトリックのほうは、かなり偶然に頼り過ぎの感が強く、そんなにうまくいくのか、という疑問が持たれるのはやむを得ないのではないだろうか。
ラストの氷室による謎解きのシーンは、本作最大の見せ場で、なかなか盛り上がりを見せており、それなりに読み応えもある。
しかし、個人的には推理を披露する氷室よりも、本職のサイコ・セラピストとして活躍するエピソードのほうにより惹かれる。作者としてはそちらはあくまで読者サービスなのかもしれないが、結構力が入っている気がしてならない。
まあ取り敢えず、本作は吉村氏の軽妙さと程々のトリックという持ち味を遺憾なく発揮した作品だと思う。

No.1 6点 vivi
(2008/09/03 00:33登録)
就任して13日目に、編集長が次々と死ぬという設定もすごいけど、
その死に方が、あからさまな殺人ではなく「事故」であるというのが、
どうなってんの!?という好奇心を駆り立てます。

事件の解明も非常に論理的だし、
作者がエンターテイナーだけあって、山場の見せ方も上手い。
1つだけ物足りないのが、動機の説明・・・
まあ、話の流れ的に仕方がないのかな??

サイコセラピストって、面白い探偵役だと思いました。

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