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ミステリの祭典

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目黒の狂女(創元推理文庫版)
中村雅楽探偵全集3

作家 戸板康二
出版日2007年06月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 ボナンザ
(2014/04/08 01:16登録)
ややマンネリ化。それでも最後まで読んでしまったのは作者の筆力のたまもの。

No.1 6点 kanamori
(2013/12/01 22:32登録)
歌舞伎の老俳優・中村雅楽の探偵全集3巻目。昭和50年代に創作された23編が収録されています。

シリーズのワトソン役?竹野記者が何度も同じ場所で遭遇する女性にまつわる謎を、雅楽が解き明かす表題作「目黒の狂女」をはじめ、ほとんどが歌舞伎界周辺の人間関係がからむ”日常の謎”を扱っていてます。そもそも、梨園で何度も殺人事件を発生させるのは不自然ですし作者としても抵抗があるでしょうから、これはやむを得ないでしょう。
初期作のような殺人がからむ派手な事件がないのは少々物足りない感もありますが、独特のゆったりした語り口は味があり、ミステリー版「ちょっといい話」という趣があります。まとめて読むと飽きてくるので、少しづつ時間をかけて読むのが吉だと思います。
中編の「淀君の謎」は、淀君が大坂の陣で逃げ延びなかった謎を扱ったいわば歴史ミステリで、編中では一番の異色作です。

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