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ミステリの祭典

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陸の海賊
東京創元社ドイル・コレクション

作家 アーサー・コナン・ドイル
出版日2008年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 3点 レッドキング
(2024/06/15 21:01登録)
コナン・ドイルの非ミステリ短編集。拳闘ネタ( 正当試合もの、ファルス、幽霊ネタ、変則試合もの )4短編に、騎馬キツネ狩りとクリケットネタの2編、それに、海賊船長奇譚とタイトル作・・この二つは少々ミステリぽい・・と、ジェラールシリーズ拾遺コントのオマケ付き。現代でも少年漫画の原作並みに面白く読めて、「非」ミステリだが、3点オマケで付けちゃう。

No.1 7点 Tetchy
(2008/07/16 20:08登録)
今回は非常にバラエティに富んだ内容となっているのが特徴だ。
それぞれテーマがボクシング、狩猟、クリケット、海賊物とに分かれている。

本作の約半分を占めるボクシング小説はドイル自身ボクシングをしていたこともあって、実に描写が活き活きとしており、選手の内面まで写実的に描いている。しかも単純にボクシングの試合をする話ではなく、ミステリ風味が加味されており、舞台設定も様々なところにドイルの作家としての矜持が見られる。

クリケットを材に採った「スペティグの魔球」も日本人には馴染みはないものの、十分楽しめる1編だ。映像化に適した作品だともいえる。

狩猟小説である「狐の王」の狐を追うシーンの場面の移り変わりゆく描写の確かさは目の前に映像が浮かぶかのようであった。

また海賊シャーキー物も最近放映されたジャック・スパロウ物が頭に浮かび、自然と物語にのめりこむことが出来た。

ドイルはホームズだけではない、そんな風に思わせてくれる短編集だ。

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