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ミステリの祭典

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きみとぼくが壊した世界
世界シリーズ

作家 西尾維新
出版日2008年07月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2018/07/02 22:18登録)
(若干のネタバレがあります)

これはアレですね、あのパターンです。私は好きです、まあ作中作がお好みの方にはお勧めできると思います。勿論、構成が酷似しているあの名作には遠く及ばないですが、それくらいの遊び心があってもいいじゃないという、広い心で許してしまえる作品ではあります。でも、なぜかしら章を重ねるごとにネタ割れして、耐性が出来上がって来て、作者の目論見がショボく感じられてしまうのも確か。

ミステリ的には小技を地味に積み重ねて一篇の長編に仕上げました、という体裁になっています。特筆すべきは最初の不可能犯罪ですよ。実に魅力的な謎を提示していて、とても好感が持てます。これをどう合理的に解決するのか非常に興味深く、掴みは有り余るほどグッドですね。ただ、真相はまあこんなものかなという程度にとどまります。他にもそこそこのトリックを駆使しての本格ミステリに仕上がっていると思います。

全体を通してのイメージはイギリスへの卒業旅行へ行ったような行かなかったような、事件も解決したようなしなかったような、そして最後のオチはそれかいって感じでしょうか。
それにしても、弔士君に比べて様刻君も黒猫もごく普通の人間なのかなと思えてきます。蛇足ですが、これらの名前が一々変だと以前書きましたが、それは当方の考え違いというか、認識不足だったのをここに明記しておきます。ファンの皆さまにはお詫びのしようもございません。

No.1 8点 虫暮部
(2016/06/21 09:57登録)
 これはどうしたって、この小説の為の取材と称して保健室登校の巨乳女子高生とイギリス旅行へ行ったけどとても楽しかった、と言いたいが為に書いた小説、としか思えない。(いや、多分、くろね子さんは架空のキャラクターじゃないかと思うんだ……)そんなわけ、あるかあ!

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