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ミステリの祭典

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BG、あるいは死せるカイニス

作家 石持浅海
出版日2004年11月
平均点4.50点
書評数4人

No.4 6点 isuzulink0
(2024/08/29 21:58登録)
新米の赤ちゃんが全員女性であり、成長するうちに一部が男性へと性転換できるという設定は非常に目を引くものです。作品自体は推理の部分が比較的弱く、主に関係者の言葉から矛盾を見つけることに依存しています。事件の犯人が誰であることよりも、事件の背後に隠された世界観の謎が物語のポイントであり、動機も世界観に密接に関連しているため、物語の核心を担っていると言えます。全体的に読むと流れが良く、このような特殊な世界観も興味深く、BGなどの要素の説明も基本的に自己完結しており、総合的に見ればなかなか良いと言えます。

No.3 6点 メルカトル
(2024/05/16 22:06登録)
星降る夜、天文部の合宿のために学校に向かった姉が殺害された。○○候補の筆頭だった優等生の姉が、どうして? ・・・を舞台にした本格ミステリ。
Amazon内容紹介より。

読み始めて暫くすると、ん?となり、更に読み進めるとんん?となり、更にはええーっ?となります。決して私だけではないと思います。でもこういったいかがわしい話が大好きです。その特殊設定を生かし切った本格ミステリであり、凄い異色の怪作ですね。男女平等に反する現代の日本に一石を投じたとも言えますが、逆に女性を貶めるとの意見が大いに挙がるのは予想出来ます。実際私はそう感じました。当時そうした世論が高まったのかどうか知りませんし、そもそもこの作品が其処まで話題にならなかった可能性の方が高いですかね。

やや惜しまれるのは登場人物の描き分けが、特に女生徒に関して出来ていない印象が強い事です。ミステリとしてはフーダニット、ホワイダニットが色濃く出ていますが、謎解き物と考えるとかなり弱いと思います。兎に角特異な設定に度肝を抜かれるので、そっちに気持ちが持って行かれて気にならないとも言えますが。
余程の物好きしか読まないと思いますが、取り敢えず何も考えず空っぽの状態で読む方が吉でしょう。

No.2 3点 いけお
(2009/05/15 00:08登録)
さすがに前提が突飛すぎて、退屈に感じた。

No.1 3点 こう
(2008/06/17 23:50登録)
 石持作品らしい変な設定での本格作品です。人間は全員女性として生まれ選ばれた人間が男性化する架空の世界で起きる殺人事件です。架空の世界の中で本格を成立させているのは流石ですが、物語にのめりこんでこの世界での法則を理解してないと推理できません。個人的には全くのめりこめませんでした。
作者の意欲はわかりますが、この作者の普通の設定での普通の本格を読みたいと思ってしまいます。

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