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ミステリの祭典

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サロメの夢は血の夢
山崎千鶴シリーズ

作家 平石貴樹
出版日2002年04月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/02/14 05:18登録)
(ネタバレなしです) 2002年発表の本格派推理小説で、更科ニッキシリーズの中編集「スラム・ダンク・マーダー その他」(1997年)に登場した車椅子の女性弁護士、ヤマザキ千鶴が探偵役になっていたのに驚かされます(本書では山崎千鶴と表記されてます)。更科ニッキも脇役としてちょっとだけ登場していますが本書では山崎千鶴との接触はなく事件解決にも貢献していません(登場人物リストにも載っていません)。作者は冒頭で「内的告白」、つまり犯人を含む登場人物の視点や考えていることを読者に対してオープンにしながら同時にフェアな犯人当て謎解きを両立させることに挑戦することを宣言しています。これは非常に独創的な試みでその挑戦意欲は高く評価されるべきでしょう。ただ人物視点の切り替えが非常に早くて誰が誰だか頭の整理が大変でしたし、事件自体は絵画的で派手な内容ながら謎解きは細かいアリバイ調査中心の地味なもので物語としての起伏が不足しているように思います。山崎千鶴も何の脈絡もなく容疑者の一人とベッドインしたりしていて理解しづらいキャラクターでした。

No.1 6点 江守森江
(2009/05/22 07:33登録)
好きな作者だが寡作な為に埋もれているが本格ど真ん中な作品。
忘れられそうな間隔でしか作品が書かれないのが残念だといつも思っている。
前作から登場した弁護士が今回は探偵役を務める。
読者挑戦物好きなら是非とも。
伏線から論理的に犯人が導かれる過程は素晴らしいがトリック自体はありふれている。

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