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ミステリの祭典

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真夜中への挨拶
ダルジール警視

作家 レジナルド・ヒル
出版日2006年02月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 ことは
(2020/04/14 00:19登録)
久しぶりに「謎」の興味でひっぱる話。
(後期作は、いろいろな話が並行してすすみ、「謎」はメインでなかったりするので……。ま、それがいいのだけど)
とはいえ、この話は「解決」はしりすぼみな感じ。ヒルは「謎と解決」でみせる作家ではないのだなぁと、あらためて認識。
ダルジールとノヴェロの関係性が、(当人同士の感覚はともかく)よんでいるといいコンビな感じがする。
作者としては、「ダルジール/パスコーでやっていたことを、パスコーが優秀になりすぎたためできなくなったので、かわりにノヴェロでやっている」のだと思う。
後期作では下の方。でも他ヒル作品が楽しめるならば、これも楽しめるはず。

No.1 5点 nukkam
(2016/06/22 09:35登録)
(ネタバレなしです) 2004年発表のダルジールシリーズ第19作で、巻末解説によれば「死者との対話」(2001年)、「死の笑話集」(2002年)と三部作を成す作品とのことです。確かに前の2作はプロットが互いに密接なつながりを持っています。というか結びつきが強すぎて「死者との対話」を読まずに「死の笑話集」を読むとわけがわからないのではないでしょうか。しかし本書は物語として独立しているように思います(むしろ「甦った女」(1992年)の後日談がありますのでそちらを未読の方は注意下さい)。背景がはっきりない前半は読みにくいですが事件関係者たちの自供によってある一族の暗い過去が少しずつ明らかになる展開はなかなか読ませます。もっとも推理という点では物足りないし、トリック解説があるのがこの作者としては大変珍しいですが全体の中ではそれも余り目立っていません。

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