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ミステリの祭典

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検察側の証人
戯曲

作家 アガサ・クリスティー
出版日1980年05月
平均点7.22点
書評数23人

No.3 8点 あびびび
(2009/10/26 22:59登録)
クリスティーの真骨頂というべき作品ではないか。

ラストの顛末が見たくて、DVDを借りたが、「情婦」という題名はひどい。そのまま、検察側の証人でよかったのではないかと思う。

最後に、犯人が吠えれば吠えるほどこの作品が凄みを増す。そういう意味では「情婦」は物足りない。いつか見たテレビドラマの方が、「このクソ野郎!」と思った。

No.2 9点
(2009/07/06 09:55登録)
フレンチ婦人殺人事件の嫌疑をかけられたレナード・ボールの裁判において、アリバイを証明するはずの妻ローマインが、なぜか検察側の証人として証言台に立つ。これが最大の謎です。そしてラストには、重なるどんでん返しが待ち受けています。これには背筋が震えます。人物描写にすぐれた作品で、ローマインが魅力的で、人間的に描かれています。
本作を読めば、物語性重視の私にとっては、トリックや謎解きだけでなく、プロットや文章表現を重視した作品こそがミステリの名作になりえるのだなということが再確認できます。映画『情婦』も良かったですね。

No.1 9点 ElderMizuho
(2008/05/24 12:56登録)
個人的にはアガサ・クリスティーの作品の中では一番気に入ってます。
ラストのどんでん返しは面白いだけでなくクリスティの人間性まで伺えてしまう。
とにかくきれいで、しかし泥々しくて、ミステリとしての面白さを凝縮して詰め込んだような作品

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