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ミステリの祭典

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教会の悪魔
王座裁判所書記ヒュー・コーベットシリーズ

作家 ポール・ドハティ
出版日2008年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 YMY
(2020/05/27 20:20登録)
妹を誘惑された金匠が相手の男を殺害して、教会に逃げ込んだ。だが、朝になって彼の首つり死体が発見された。国王じきじきの書記コーベットは、不審な点を発見し、じりじり真相に迫っていく。
読みどころは何といっても、中世ロンドンの猥雑極まりない生活ぶりでしょう。そして、妻子をペストで失い孤独なコーベットが魅かれる酒場の経営者の美女との恋愛も切ない。歴史ミステリ好きの方に是非。

No.1 5点 nukkam
(2014/09/10 11:34登録)
(ネタバレなしです) 校長職と歴史本格派推理小説家の2足のわらじを履いている作者の1985年発表の王座裁判所書記ヒュー・コーベットシリーズ第1作です。13世紀後半を背景にしていますが時代描写は非常に丹念で、現代の視点では不潔や非道徳に感じるような風俗習慣も包み隠すことはありません(逆に中世ロマンの描写を期待する読者にはちょっと不向きかも)。密室の事件ではありますがトリックはあまり感心できるレベルではなく、コーベットの捜査が組織犯罪を念頭に置いていることもあって一般的な本格派推理小説とはちょっと毛色が違います。刺客の襲撃場面が何度もあって冒険スリラー小説の雰囲気もかなり強いです。

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