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ミステリの祭典

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濱地健三郎の奇かる事件簿
心霊探偵・濱地健三郎シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2025年10月
平均点5.50点
書評数4人

No.4 5点 まさむね
(2026/06/30 22:05登録)
 濱地健三郎シリーズ第4弾。7短編が収録されています。
 ホラーとしてもソフトだし、ミステリとも言い難いので、宙に浮いているようなというか、位置づけがフワッとした作品が並んでいる印象。でも、それがほど良い読み味に繋がっているような気もします。
 収録作の中では、ホワイの妙味もある「怪奇にして危険な状態」がベストで、その後に赤波江刑事が絡む「ある崩壊」と「目撃証言」が続く感じ。今回「助手」から「弟子」に格上げされ志摩ユリエが、引き続き良いアクセントになっていました。

No.3 5点 HORNET
(2026/06/28 23:10登録)
前日に自殺したはずの女性を旅先の電車で見かけ、恋に落ちた男性。ホテルのある部屋に現れる少女の幽霊。死んだはずの常連客が露天風呂に現れる老舗旅館。直前に殺されたはずのミュージシャンを、事件後に目撃したという女子高生。説明できない怪異の謎を、「心霊探偵」濱地健三郎と助手の志摩ユリエが解き明かす、七編の短編集。

 いたってありがちな心霊話を描いた小噺みたいなものもあり、毛色や質もさまざま。なかには心霊現象でもなく、濱地が解くこともなく終わる話もあり、小粒な作品を集めた短編集という感じ。だから読み易いと言えば読み易い。
 ストーリー的には「ある崩壊」、ミステリ色でいえば「目撃証言」、ホラーテイストでいえば「怪奇にして危険な状態」がそれぞれよかった。

No.2 5点 kanamori
(2026/03/19 12:02登録)
心霊現象を専門にする探偵・濱地健三郎の事件簿の4作目です。
レギュラーキャラクターの助手の志摩ユリエは、霊視が出来るようになって来て、今作から立ち位置が心霊探偵の弟子に格上げされている感じ。
収録7編のうち、2つが捜査一課の赤波江刑事が持ち込んだ殺人事件絡みで「目撃証言」がまずまず。次の2つがユリエの恋人・進藤からの日常の謎風のネタで、心霊写真もの「観覧席の祖父」がまずまずですが、いずれもホラーと言うにはユルい内容です。
残る3編はいずれも正規の依頼人がいる案件で、うち最終話の「怪奇にして危険な状態」が最も力のはいった作品です。怪異現象が強烈で、読み応えがある。正直なところ、これ以外の作品はホラーとしてもミステリとしても物足りないとしか言いようがなかった。

No.1 7点 虫暮部
(2026/01/31 13:49登録)
 このシリーズはいつの間にか、パズラーにすると取りこぼしてしまうものを書く為の上手い方便に育った感じがする。作者もそれが判った上で熱心に余談を書いている(?)。同作者の鉄道ホラー集にも通じる味。
 「ある崩壊」「怪奇にして危険な状態」が良かった。「観覧席の祖父」の祖父とのエピソードも好き。

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