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ミステリの祭典

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ダークネス
村野ミロシリーズ

作家 桐野夏生
出版日2025年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 HORNET
(2026/01/25 20:49登録)
 幼馴染を殺した男を愛し、その男に先立たれ、自分をレイプした男を殺し、そのとき身ごもった子を産む…波乱に満ちた人生を送ってきた村野ミロ。今は自身を追う手から逃れるよう、息子と沖縄に暮らしていた。だが、ミロに恨みを募らせる面々の手は息子に伸び、再びバイオレンスな日々が始まる。23年ぶりに刊行されたシリーズの最終編(?)。

 このシリーズは「顔に降りかかる雨」「天使に見捨てられた夜」と、スピンオフテイストの「ローズガーデン」の3作しか読んでおらず、特に直前の「ダーク」が本作に大きく関係してくるようで、ネットでざっとあらすじを知る必要があった。
 ドライなのか、激情的なのか、愛情深いのか。相変わらずつかみきれないミロの生き様はそれだからこそなんだか魅力的で、今回は息子・ハルオとの特異な関係もそれを後押しする。
 最後はかなり劇的かつ遮断的な終わり方で、本当にこれが最終編なのかな?…と含みを持たせているような気もした。

No.1 5点 レッドキング
(2026/01/14 23:04登録)
「ダーク」で終結かと思われた村野ミロシリーズ四半世紀ぶりの新作。和製ヴィク~キンジー風の女私立探偵物で始まったこのシリーズも、今作でミロは還暦(!)の女。二十歳を迎えた一人息子との二点視点で進む、ライトな筆致にしてダークネスな物語。息子の誕生を望まなかった母と、母から歓迎されざる生を受けた息子。激情的な反発と拒否不可能な共振、母と息子の屈託だけの情念。こんな背景抱えちゃうと、とても、背骨の通ったハードボイルドってわけには・・・(でも、エルロイも、最近読み始めたハメットも、心棒グチャグチャだったしなあ)

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