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ミステリの祭典

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成瀬は都を駆け抜ける
成瀬シリーズ(完結)

作家 宮島未奈
出版日2025年12月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 sophia
(2026/03/20 00:09登録)
大学一年生の成瀬を描いたシリーズ完結編。前2作のような大きな展開はありませんが、その分繊細なところを描いているなと感じます。特に「実家が北白川」に登場する達磨研究会の会長の人物造形が大変リアルで、私にもこういう煮え切らないところがあるもので大いに共感させられました。この会長のように必ずしも成瀬に対してウェルカムではない人物も交ぜることで逆に成瀬の解像度を上げる手腕はさすがです。今回最もミステリー的なエピソードは「親愛なるあなたへ」でしょうか。前作の最終話「探さないでください」で敗北を喫したので今作ではリベンジしたかったのですが、このエピソードのオチが読めなかったことでまたもしてやられた気分です。このシリーズ、1作目は本屋大賞を獲りましたが、正直言って1作目だけならば私はあまり評価しませんでした。例えば今作で1作目の「階段は走らない」の伏線回収のような大会を謎のままサラッと第三者視点で描写するところなどが芸術点が高くて好きなんですよねえ。成瀬本人を含めた登場人物たちの成長も描かれて2作目3作目と明らかに面白くなっていっていますし、是非3部作として評価していただきたいシリーズです。私のこの点数も必然的に3部作通しての点数になりますかね。ミステリー色が薄いのでこれ以上は付けられませんが、それでも目一杯のところです。

No.1 7点 HORNET
(2026/02/23 23:04登録)
 シリーズ完結編ということらしい。
 2作目からからに成瀬の交流範囲が広がりながら、成瀬自身はマイペースで貫くところ、周りもその成瀬に惹かれていくところ…やっぱなんかいい。
 滑稽でばかばかしい展開の中に、あたたかさや感動を含ませる術がうまいなぁ…と素直に感心。
 まぁ、ミステリではないんだけど…やっぱり面白かった!

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