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ミステリの祭典

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成瀬は都を駆け抜ける
成瀬シリーズ(完結)

作家 宮島未奈
出版日2025年12月
平均点6.67点
書評数3人

No.3 6点 まさむね
(2026/08/04 21:57登録)
 ミステリーとは言い難いのだけれど、乗り掛かった舟?ということで、感想を書いちゃおう。
 京大生となった成瀬あかりの、概ね1年間の出来事が描かれています。入学式早々から人間性全開。さすがは成瀬。京都で新たに出会った仲間たちも素敵です(個人的には、特に達磨研究会がお気に入り)。東京の大学に進学した島崎や、広島出身のかるた男子・西浦の登場も嬉しかった。
 第一作から芯は変わってないけれど、確実に大人になっている成瀬の姿も読みどころでしょうか(ちなみにこの点は、第4話「そういう子なので」の中で、彼女の母も語っています)。
 何にも惑わされず自分自身の信念を貫き、周りにも好影響を与え続ける成瀬のような生き方は、自分には到底できないからこそ、何とも言えない爽快感を感じました。本作でシリーズ完結だそうで、結構寂しいです。もっと読みたかったなぁ。

No.2 7点 sophia
(2026/03/20 00:09登録)
大学一年生の成瀬を描いたシリーズ完結編。前2作のような大きな展開はありませんが、その分繊細なところを描いているなと感じます。特に「実家が北白川」に登場する達磨研究会の会長の人物造形が大変リアルで、私にもこういう煮え切らないところがあるもので大いに共感させられました。この会長のように必ずしも成瀬に対してウェルカムではない人物も交ぜることで逆に成瀬の解像度を上げる手腕はさすがです。今回最もミステリー的なエピソードは「親愛なるあなたへ」でしょうか。前作の最終話「探さないでください」で敗北を喫したので今作ではリベンジしたかったのですが、このエピソードのオチが読めなかったことでまたもしてやられた気分です。このシリーズ、1作目は本屋大賞を獲りましたが、正直言って1作目だけならば私はあまり評価しませんでした。例えば今作で1作目の「階段は走らない」の伏線回収のような大会を謎のままサラッと第三者視点で描写するところなどが芸術点が高くて好きなんですよねえ。成瀬本人を含めた登場人物たちの成長も描かれて2作目3作目と明らかに面白くなっていっていますし、是非3部作として評価していただきたいシリーズです。私のこの点数も必然的に3部作通しての点数になりますかね。ミステリー色が薄いのでこれ以上は付けられませんが、それでも目一杯のところです。

No.1 7点 HORNET
(2026/02/23 23:04登録)
 シリーズ完結編ということらしい。
 2作目からからに成瀬の交流範囲が広がりながら、成瀬自身はマイペースで貫くところ、周りもその成瀬に惹かれていくところ…やっぱなんかいい。
 滑稽でばかばかしい展開の中に、あたたかさや感動を含ませる術がうまいなぁ…と素直に感心。
 まぁ、ミステリではないんだけど…やっぱり面白かった!

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