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ミステリの祭典

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三姉妹探偵団
三姉妹探偵団シリーズ/改題『三姉妹探偵団1 失踪編』

作家 赤川次郎
出版日1982年09月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 4点 nukkam
(2021/07/06 21:22登録)
(ネタバレなしです) シリーズ化するか未定だったのか1982年に発表された当時はシンプルに「三姉妹探偵団」というタイトルだった三姉妹探偵団シリーズ第1作です。おっとりした19歳の長女、しっかり者の17歳の次女、金に細かい15歳の三女という姉妹(このキャラクター設定、姉2人と弟1人のトリオですがクレイグ・ライスの「スイート・ホーム殺人事件」(1944年)を連想しました)が父親不在中に家を放火され、父親の部屋から女性の他殺死体が見つかるという事件に巻き込まれます。行方不明の父親が容疑者になったため、三人が真犯人探しに乗りだすというプロットです。決して探偵能力に秀でているとは言い難い三人の心もとない探偵活動が読ませどころです。読みやすいユーモア本格派推理小説でありながらも脳天気なばかりの作品ではありません。危ない目や痛い目にあったり、特に長女・綾子が妻ある男性(容疑者でもあります)に恋してしまうエピソードはハッピーエンドなんかありえないという雰囲気濃厚で読者はハラハラさせられます。謎解きは全く物足りず、私の読んだ講談社文庫版の巻末解説では「奇抜なトリックこそ出てないが」と擁護していますけどトリックどころか気の利いた手掛かりもミスリードの技巧も読者を納得させる推理の積み重ねもありません。犯人自滅で強引に決着させただけの解決にしか感じられませんでした。

No.2 5点 mediocrity
(2019/03/13 22:38登録)
当時の若い女性向けのライトノベル風ミステリ(と思われる)。
37年前の小説だが今映像化しても全く問題なさそう。ほとんど古さを感じない。
緩~い感じでストーリーが展開するが、登場人物の下半身事情がそれ以上に緩すぎるのには閉口した。ただ、プロット自体は意外にしっかりしているのに驚いた。

No.1 7点 エヌエス
(2010/07/25 18:32登録)
寝ぼけかけた精神のなかで、書棚に未読の赤川次郎の文庫本を見つけて、気分転換を求めて読んだ。古い本で買っては読みもせず10年たなざらし。三姉妹の事件解決に向かう行動が頼もしくて、沈んだ精神をもちなおしてくれた。犯人は、途中で分かりかけてくる設定であるが、最後まで見届けたい気持ちにさせる展開が面白い。

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