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ミステリの祭典

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モンテスキューノート アガタ2
アガタ

作家 首藤瓜於
出版日2025年08月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 4点 虫暮部
(2025/10/24 13:48登録)
 プロットがそこまで悪いとは思わないが、書き方が雑。書き易い場面だけ並べた感じ。でも、“小説を書く” とは、頑張ってその隙間を埋めることではないのか。論文投稿者を矢鱈と詳しく紹介しているが、注力すべきはそこじゃないだろ。

No.1 4点 メルカトル
(2025/10/17 22:35登録)
若い女性がサバイバルナイフで刺され、顔を激しく傷つけられたうえに片目を抉りとられるという異様な殺人事件が立て続けに発生した。捜査本部で被害者の接点を探る青木一は何か助言を得ようと鵜飼縣とともに元精神科医のレイチェルの部屋に集まって事件の概要を説明したところ、レイチェルが異常なほどに動揺し、ワイングラスを取り落としてしまう。その時に漏らした言葉が気になってしかたがない縣は、彼女がかつて行った犯罪者の精神鑑定のカルテを調べるよう桜端道に指示して、十年数前に鑑定した凶悪犯が来日していることを突き止めるも、第三の事件の発生とともにレイチェルの失踪を知らされる……。
Amazon内容紹介より。

どこかで読んだ様な既視感のあるサスペンス。縣、道のコンビは警察関係者であるにも拘らず、捜査班とは別に独立した形で事件に関わっており、違和感があり過ぎます。Amazonのレビューにある様にご都合主義というか、全てに於いて予定調和で進みサプライズ的要素が殆ど見当たりません。途中で過去の類似事件に言及されますが、そこで動機については説明したとばかりに、本事件での何故被害者が片目を抉られているのかには触れられていません。まあ理解出来ないではありませんが、殺害に至るまでの心理状態が描かれておらず不親切です。

全然面白くないという訳ではありませんが中身が薄っぺらい感は否めません。会話文が多い割りには内容がすんなり頭に入って来ない印象で、文体が私には合いませんでした。
蛇足ですが、内容がこれで306ページの本書に2255円も出費させられたら堪ったものではありませんね。最近、特に講談社の単行本に限らず文庫本も、いささか高価に過ぎる気がします。コスパ悪すぎ。

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