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ミステリの祭典

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あの日、タワマンで君と

作家 森晶麿
出版日2025年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 まさむね
(2025/08/03 14:10登録)
 王様のブランチで紹介されたことから手にした次第。流行りに弱いんです。
 舞台は六本木にあるタワマン最上階の一部屋。配達員をしながら日々を凌いでいる山下創一が、ある日その部屋に配達をすると…という出だしからの展開で、先が気にはなったのだけれど、ずっと違和感が脇にあったことも事実。自分ならこうするけどなぁ…と思いながら読んでましたね。
 最大の肝については、読み返してみるとどうなんだろう。ギリギリセーフなのか。あのシステムもよく分からなかったしなぁ…。
 それと、結末とその後予測される展開を良しとしてよいものなのだろうか。何か釈然としないものがありました。

No.1 5点 メルカトル
(2025/05/10 22:16登録)
山下創一は配達員をしながら日々を食いつないでいる。ある日、高級レストランから料理を届ける仕事が入った。依頼人は六本木でもっとも高いタワーマンションの最上階に住む多和田という男で、創一が到着すると、強引に部屋に上がらせた。戸惑う創一だったが、窓の外に広がる地上47階の景色に心を奪われてしまう。さらに、そこに現れた人物に驚く。それは高校時代、密かに想いを寄せていた静香だった。リビングに入ってきた女は「玲良」と名乗り、多和田は自分の婚約者だと紹介した――。
Amazon内容紹介より。

全てに於いて現実味に乏しく、その為か胸に刺さるものがありません。我々庶民には手の届かないタワマンの最上階の生活、しかしそこには人に知られてはならない秘密があり・・・。まあ色々起こる割りには低刺激ですわ。どうにも煮え切らない内容に苛立ちが募ります。それでもエピローグになんとか救われました。これが無かったら4点止まりでしたね。

ミステリと言うにはその要素が少なすぎるし、一種の恋愛小説と捉える事も出来ますが、あまりにもぎこちない人間関係にうんざりします。やはりこの人には本格ミステリが似合うようですね。あまり一般受けする作品を書こうとするからこうなるのであって、読者に迎合する必要はないと思うんですけど。

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