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ミステリの祭典

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世界の終わりの最後の殺人

作家 スチュアート・タートン
出版日2025年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 文生
(2025/04/17 18:39登録)
黒い霧によって人類のほとんどが死に絶え、100名あまりの人々が暮らす人類最期の砦たる島にも危機が迫るという終末SF的なシチュエーションは非常に好みではあるものの、著者ならではの複雑な設定に最初はかなり手こずりました。しかし、馴れてくるとその設定が面白く、最初は混乱の一因となった特殊な視点も新しい試みとして興味深いものがあります。そして、SFど真ん中な設定を用意しながら、一方で名探偵の苦悩を描いてみせるのも新本格ぽくていい。さらに、二転三転する展開もミステリーとしての魅力に満ちていて悪くありません。ただ、仕掛けやロジックに関してはパンチ不足でもの足りなさが残るのが惜しいところ。

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