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ミステリの祭典

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サイケデリック・マウンテン

作家 榎本憲男
出版日2023年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 びーじぇー
(2024/12/11 19:03登録)
国家総合安全保障委員会(NCSC)兵器研究開発セレクションの井潤紗理奈は、テロ対策セレクションの弓削啓史から新種の自白剤がないかと聞かれる。国際的な投資家を刺殺した容疑者は新興宗教「一真行」の元信者で、マインドコントロール下にあると疑われていた。だが自白剤も決定的なところで効果がなく、二人は和歌山の「一真行」本部の近くに住む脱洗脳のスペシャリストである心理学者の元へと向かう。
新しいエネルギー問題を中心にした国際的紛争を政治的・経済的な側面から徹底的に捉えていく。何よりも面白いのは、宗教と心と脳の深層に分け入り、テロ対策の新しい手法として提示している点。終盤は思いもよらない展開を辿り、それが愛国の議論にもつながり、テロを容認するか否かになる。日本の今を見据えた骨太のサスペンスである。

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