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ミステリの祭典

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シャーリー・ホームズとジョー・ワトソンの醜聞
〈シャーリー・ホームズ〉シリーズ

作家 高殿円
出版日2024年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 4点 レッドキング
(2025/04/18 23:00登録)
ホームズパティッシュ第三弾は、「四つの署名」と「ボヘミアの醜聞」が元ネタ。そこへ「ボスコム谷」だの「マズグレイヴ家」だの仄めかして、でーも内容は、一弾二弾より、さらに本格を離れて、生物SFに社会派SF、政治サスペンスに冒険アクションとテンコ盛り、が、なんと言ってもフェミニンハードボイルドで、ヒロインはレディ・ホームズではなく、すっかりミズ・ワトソンとなってしまった。※次は、「恐怖の谷」か「まだらの紐か」・・・

No.1 7点 虫暮部
(2024/11/29 12:53登録)
 風雲急を告げる三巻目。
 “記憶の欠落” に当人が気付く場面って、概してわざとらしいと言うか、パターン通りの描き方をされるケースが多いと私は思うのだけれど、本作はそこが上手い。語り手が自らの混乱を把握するまで、読者も混乱を余儀なくされる感じが。
 しかもテーマは愛だぜ。ピンからキリまで数々のアンサーはどれもそこそこ頷けるから困る。これ、ホームズ・パスティーシュであることを逆手に取ってヘヴィな方へズブズブ踏み込んで行くな。ワトソン役にあんな過去とかアリか。ガールズの御気楽ワールドだと思っていたのがだんだん壊れ物注意! に感じられて来た。不穏な次巻予告付き(なのかな?)。

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