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ミステリの祭典

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少女マクベス

作家 降田天
出版日2024年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2024/11/16 21:17登録)
 演劇界の人材育成をめざす超名門校「百花演劇学校」。その制作科に籍を置く結城さやかは万年2番手、トップは誰もが認める孤高の天才、設楽了だった。が、その了は学校一番の晴れ舞台・定期公演での舞台「百獣のマクベス」上演中に命を落とす。翌年、了の友人であったという新入生、藤代貴水が入学。彼女は皆の前で設楽了の死の真相を調べる」と言い放った。なぜか、貴水と共に事件の真相解明に乗り出すことになった さやか―

 演劇に身を賭した少女たちの、ある意味閉鎖された価値観の中でのストーリー。貴水とさやかが関係する生徒たちにあたって真相を探っていく過程で、一人一人の秘密が暴かれていく展開は退屈ではなかったが、遅々とした進み方に多少ストレスを感じた。
 登場人物が分かりやすく限られているため、ストーリーを追っていくぶんには理解しやすかったが、同時に真犯人の予想もしやすくはあった。そこそこの分量だが、すらすらと読んでいける展開ではある。ただ、この作者は他作品で自分としては評価が高く、期待が高くなっていたのだが、出色の出来、とまではいかなかったかな。
 しかし、天賦の才能とか、生まれもった別格な存在、なんてホントにあるのかなぁ。実体験がないから懐疑的。

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