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ミステリの祭典

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1(ONE)
駒子シリーズ

作家 加納朋子
出版日2024年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 文生
(2025/04/14 12:09登録)
まさか新作が読めるとは思ってなかった20年ぶりの駒子シリーズ。
しかし、著者が冒頭で説明しているように続編というよりは、世界観を同じくしたスピンオフの色が強く、期待していたものと違っていたのはがっかり。
ミステリー色は前作の『スペース』と比べても低いですし、犬が主役のエピソードなどは旧シリーズとは全くの別物です。まあ、ヒューマンドラマとしてはよくできた作品なのでまったく楽しめなかったわけではなく、母親になった駒子も相変わらずちょっと天然でチャーミングなのはよかった。
でも、できるならば『スペース』の直接的な続編で愛ちゃんやふみさんとの絡みをみたかったところ。

No.1 6点 ことは
(2024/07/14 02:07登録)
駒子シリーズの新作ということだが、だいぶ読み心地が違う。作中の年代が変わってしまいすぎだよ。学生アリスシリーズみたいに、ずっと同じ年代でやってもらうほうがいいのにな、と思う。
ミステリ的興趣も薄いし、ジャンル分けするなら、ファンタジーかなぁ。まあ、いい話であるし、今の駒子が知れるのは嬉しかったりもするのだが、期待していたものとはちょっと違った。
残念なのは、もう駒子シリーズは書かれそうもないことかな。最終回的なものがあるわけではないけれど、作中年代と執筆時期を重ねる方針ならば、次回作は難しいと感じた。クリスティーの「トミーとタペンス」もののように、かなり時間をおけばもう1作あるかもしれないけど、期待しているのはそういうものではないしなぁ。

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