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ミステリの祭典

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浴槽で発見された手記

作家 スタニスワフ・レム
出版日不明
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 糸色女少
(2026/04/13 19:42登録)
「捜査」英国各地の死体安置所で死体が動くという怪現象が頻発する。初めは姿勢が変わる程度だったが、遂に死体が消える事件が発生。捜査を担当するグレゴリー警部補は証拠や証言を集めていくが、調べれば調べるほど超自然的な仮説へと引き寄せられていく。そこには神秘的で不明瞭な領域が現世に浸透しているような感覚が。
「浴槽で発見された手記」召喚状を受けた主人公が庁舎に赴くが、目的地にたどり着けない。陰謀や真偽不明の情報が渦巻く庁舎は、硬直した官僚機構や米ソ冷戦の時代を踏まえている。無力感に襲われながらも理性を失うまいと努める主人公に静かな共感を覚える。

No.1 6点 虫暮部
(2024/06/14 12:56登録)
 積み重なる不条理劇は、体制批判である、社会風刺である、世界そのものの隠喩である、スパイ合戦そのものが一歩引いて見れば無意味な道化芝居である。そりゃあ判るよ。でもあまり安易にそうやって済ませて何でもアリに堕するのも考えもので、手綱は相応に締めておく必要もあるなぁと私は少々反省したのだ。作家を甘やかしてはいけない。

 本作は、ナンセンスのヴァリエーションが増えたのと、不条理さが徐々にグレード・アップして行く構成のおかげで、『捜査』よりは読み進めるハードルが低い。静と動のバランスで読ませるセンスも良い。作者も学習したんだと思う。
 しかしラストをきちんと纏めていないので、形式を模倣しただけ、思わせ振りに答えをチラつかせただけ、と言う疑惑も拭えないのである。

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