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ミステリの祭典

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めぐみの家には、小人がいる

作家 滝川さり
出版日2022年10月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 文生
(2025/03/30 16:35登録)
美少女の主人公を庇護する無数の小人たちが人々を襲っていくというシチュエーションはゾッとするものがあり、なかなかそそられたのですが、実際に読んでみるとあまり怖くありませんでした。問題は被害者がいじめっ子や毒親ばかりでむしろ小人たちを応援してしまいたくなる点。復讐ものならともかく、ホラー小説の筋立てしてはどうにも盛り上がりません。終盤でようやくこちらの期待するような流れになるも時すでに遅し。その先が読みたかったのにここから先は読者の想像にお任せします的な結末だったのが残念です。

No.1 5点 八二一
(2024/05/10 20:51登録)
洋館に潜む小人の群れと少女の邪悪な交流譚。ファンタジーやホラーではお馴染みの題材だが、そこに陰湿ないじめの問題を加味。
グロテスクな小人の生態とも相まって、彼らの狩り暮らしとの共生に説得力を具える何とも陰湿なディテールの快作である。

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