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ミステリの祭典

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あなたが殺したのは誰
三ツ矢&田所シリーズ

作家 まさきとしか
出版日2024年02月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 makomako
(2024/11/12 19:12登録)
全く関係のないお話が最後にはきれいに一点に集中してくるといった、本格推理小説の基本からいえばよくできた小説お思います。
ただあまりに暗い。
この作家さんは力がある方と思いますが、私にとっては読んでいてこんな暗い、やりきれないお話を楽しむことはできそうにないです。
いわゆる社会派の小説であることは間違いなくこういった話を好まれる方はおられるとは思いますが、私はダメでした。
ただ小説としての出来は良いように思いましたので評価は私の読後感からすれば高くつけました。

No.1 7点 HORNET
(2024/03/17 11:49登録)
 マンションの一室で、若いシングルマザーが頭部を殴打されて意識不明で発見され、幼い娘が連れ去られていた。現場には「私は人殺しです。」と書かれた謎の紙片が。捜査にあたる警視庁捜一の名物刑事・三ツ矢は、些細な違和感と地道な聞き込みから、90年代初頭、リゾート村開発に沸いた北海道の離島での連続不審死事件とのつながりを見出していく。バブルに翻弄される北海道の離島と、現在の東京、離れた二点を貫く事件の真相とは―

 事件が進行する現在と、90年代の北海道・鐘尻島の物語とが交互に配され、終末に向けて結びついてくる構成。バブル期の悲哀を描いた、鐘尻島の悲劇の物語も、それ単体でも読めるほど濃い。それぞれの登場人物の名前の重なりも終盤までなかなかなく、2つがどう一体化するのか、高まる期待に引っ張られて読んだ。
 一見何のかかわりもなさそうな点と点を結びつける三ツ矢の推理力は超人的だが、だからこそ読み手が推理するのは無理があり、受け入れる一方にはなってしまうが。

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