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ミステリの祭典

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大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 抹茶の香る密室草庵
「大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう」シリーズ

作家 山本巧次
出版日2023年11月
平均点3.50点
書評数2人

No.2 5点 クリスティ再読
(2025/07/27 23:57登録)
茶道ミステリかも?と思って読んでみたが...

現代娘が江戸時代にタイムスリップして、女岡っ引きとして活躍するシリーズ。相方がオタクな万能分析屋で、現代と文政期を行き来しながら、江戸時代に科学捜査を持ち込むという特色アリの、ライト感覚の時代劇である。さほど時代デテールに突っ込まないファンタジーだけど、考証はわりとマトモ。まあ科学捜査しちゃうから、そこらへんはあまりツッコむ必要もないのかもしれないが(苦笑)

茶問屋の株仲間に突然課せられた冥加金。これを巡って駿河の茶生産者が江戸へ訴えに上がったが、堀に浮かぶ水死体として発見された。茶問屋と南町奉行所与力が列席する茶事の準備中、主人である茶問屋清水屋が茶室内で殺害された...待合からの目撃証言からすると、茶室は監視型密室だった可能性がある?与力から内々に事件を解決するように命じられて、ミステリマニアのヒロインは大盛り上がり!

こんな話。ゆるめの量産型ライト・ミステリくらいにはなっているか。密室の謎も何となく見当もつく(期待しない!)し、「旅行けば~駿河の国に茶の香り」の問題はピンとくる(年寄りだからね、苦笑)

とはいえ茶道のデテールはまったくやる気なし。茶事になる前に殺人事件が起きているしね。あと挿入されている見取り図の茶室の間取りがどうもヘンテコ。茶室は設計上の約束事がやたらと多いから、難しいんだよ。

4点でもいいかもだけど、意外に時代考証のボロが出てないから5点でいいか。若者時代の某有名人が登場するのが笑える。

No.1 2点 文生
(2024/03/08 10:21登録)
タイムトンネルを使って江戸時代にやってきたミステリマニアの女性が、現代科学を駆使して難事件を解決していくシリーズ第10弾。

江戸の風俗や歴史上の人物を絡めたストーリーはまずまずですが、タイトルに密室を謳っておいてあまりにも肩透かしの真相にがっかりしました。

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