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ミステリの祭典

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トゥルー・クライム・ストーリー

作家 ジョセフ・ノックス
出版日2023年08月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 8点 小原庄助
(2026/02/27 08:35登録)
物語は関係者へのインタビュー形式をとる。次々と一癖も二癖もある人物たちが出てきて、質問に対して答えていき、そこから新たな背景と謎が見えてきて、人物たちの台詞が熱を帯びてくる。予想外の展開でそれが再版における問題点として、出版社から読者へのお知らせという形をとって、今書かれている事件の進捗に影響を与え、事件は一層混沌としてくる。
第四章から怒涛の展開となり、インタビュー形式とは思えないほど緊張感を孕んでいる。その前に重大な誘拐事件も浮上して、隠されていた秘密と人間関係が一層露になり、クライマックスに弾みをつけることになる。細かい捻りを多く入れ、事件の真相を見えにくくしており飽きさせない。驚くほど見事なストーリーテラーだ。

No.2 7点 YMY
(2025/07/12 21:22登録)
マンチェスター大学の学生寮から女子学生が失踪した事件と、イヴリン・ミッチェルという作家が取材し執筆した犯罪ノンフィクションの形式で綴られている。
犯罪実録を模した小説自体は珍しいものではないが、本書では事件関係者の顔写真やフェイスブックの投稿などが挿入され、さらには著者自身が編者として登場するなど、現実と虚構の境界を崩すような仕掛けが随所に施されている。終始、読者を不安に追い込む筆致が見事。

No.1 6点 虫暮部
(2024/02/02 14:37登録)
 芥川龍之介「藪の中」を700ページ弱に引き延ばしたもの。

 それは言い過ぎか。でも、長い。関係者のインタヴューで構成されているので読み易く、情報の密度は低いが、それを踏まえてもここまでの紙幅を費やす必要は無いと思う。
 物語として悪くはない。不動産王の火災事件が絡んで来たところは興奮した(アレが真相でも良かったんじゃない?)。
 一方、メタフィクション的構造の意義が物凄く有るかと言うと頷けない。我が国の新本格勢の方が上手だ。

 証拠物件の “雑誌などの出版物から切り取られた男の写真” について。裏面を調べれば出処を特定する手掛かりになり得るのに、その点の言及が無いのは作者の手落ち。
 あと、この手の作品に日本版解説はいらない。

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